保険適用の部分入れ歯では、残っている歯に金属のバネを引っ掛けて入れ歯を安定させます。この金属バネは口を開けた際に目立つため、見た目を気にされる患者様にとって心理的な負担となることがあります。
ノンクラスプデンチャーは金属バネを使用しないため、入れ歯を装着していることが周囲から分かりにくい点が大きな特徴です。樹脂自体にも柔軟性があるため、歯茎への当たりがやわらかく、装着時の違和感が比較的少ないです。
歯を失った部分を補う代表的な治療法が入れ歯です。当院では歯を失った後の口腔機能の回復を、長期的な全身の健康を支える重要な治療と位置付けております。
当院では、日本補綴歯科学会認定医が患者様一人ひとりの口腔内の状態、噛み合わせを詳細に分析し、長期的に安定して機能する入れ歯を設計します。
保険適用の入れ歯から自費の高機能な入れ歯まで、状態とご希望に応じた選択肢をご提案いたしますので、入れ歯でお困りの方、義歯治療を検討している方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
一人ひとりお口の状態や構造は異なりますが、適切に設計されていない入れ歯を使い続けると、咀嚼効率の低下だけでなく、顎堤(がくてい)の吸収が進行し、残存歯に過剰な負担がかかる可能性があります。
顎堤とは、歯を支えていた骨の土手のことで、一度吸収が進むと元の形に戻すことは困難です。また、噛み合わせのバランスが崩れることで顎関節に負荷がかかり、顎関節症の一因となる場合もあります。
入れ歯の設計には、残存歯の状態、咬合関係、顎堤の形態、顎運動など、多角的な情報が必要です。
当院では問診と視診に加え、レントゲン撮影、咬合診査、現在使用されている入れ歯の評価を行い、患者様にとって最適な入れ歯の種類と設計をご提案いたします。
金属床義歯とは、入れ歯の床(歯茎を覆う部分)に金属を使用した入れ歯です。
保険適用のレジン床義歯が樹脂のみで作られるのに対し、金属床義歯は強度を保ちながら床を大幅に薄く設計できることが最大の特徴です。
床を薄く設計できることで、舌の動きが妨げられず、発音がしやすくなります。
金属は熱伝導率が高いため、食事の温度を舌で感じやすく、味覚を含めた食事本来の感覚を損ないにくい点も特徴です。
金属は樹脂よりも変形しにくい素材のため、長期間にわたり適合精度が維持されやすく、結果として入れ歯の耐久性も向上します。
金属床に用いる素材として、当院ではコバルトクロム合金を採用しております。
強度と精度のバランスに優れた標準的な素材で、多くの症例で選択されており、患者様の口腔内の状態やご希望に幅広く対応できます。
ノンクラスプデンチャーは、金属のバネ(クラスプ)を使用しない部分入れ歯です。歯茎と同じ色の柔軟性のある樹脂素材を用い、残存歯に樹脂製の維持装置を引っ掛ける構造となっています。
保険適用の部分入れ歯では、残っている歯に金属のバネを引っ掛けて入れ歯を安定させます。この金属バネは口を開けた際に目立つため、見た目を気にされる患者様にとって心理的な負担となることがあります。
ノンクラスプデンチャーは金属バネを使用しないため、入れ歯を装着していることが周囲から分かりにくい点が大きな特徴です。樹脂自体にも柔軟性があるため、歯茎への当たりがやわらかく、装着時の違和感が比較的少ないです。
柔軟性のある樹脂が特徴である一方、強度の面では金属床に劣ります。噛み合わせの力が強い方、支える歯が少ない広範囲の欠損がある方、対合する歯との関係によっては、長期的な安定性を考慮すると金属フレームを併用した設計のほうが適している場合があります。
当院では単独での使用が難しい症例に対し、金属と樹脂を組み合わせたハイブリッド設計もご提案しておりますので、お気軽にお尋ねください。
インプラントオーバーデンチャーとは、顎の骨に埋入したインプラント(人工歯根)を固定源として入れ歯を安定させる治療法です。
総入れ歯が外れやすい、噛むと痛みが出るといったお悩みを抱える方に対し、当院が特に力を入れている治療のひとつです。
総入れ歯は顎堤と粘膜の吸着力のみで維持されるため、顎堤の吸収が進んだ方や、もともと顎堤の起伏が乏しい下顎では、噛むたびに入れ歯が動いてしまい、食事や会話に支障が出る場合があります。
この不安定さが原因で咀嚼に使う食品の幅が狭まり、栄養摂取のバランスが偏ることも少なくありません。
2〜4本程度のインプラントを顎の骨に埋入し、その上に入れ歯をボタン状の連結装置(アタッチメント)で固定する構造です。入れ歯は取り外し可能なため、毎日の清掃を容易に行えます。
固定源ができることで入れ歯のずれや浮き上がりが大幅に減少し、咀嚼効率の向上が期待できます。
インプラントを埋入する本数は、通常のインプラント治療で全ての歯を補う場合より少なく済むため、身体的・費用的な負担を抑えられる点もメリットです。
総入れ歯を長期間ご使用になっていると、噛む刺激が顎の骨に伝わりにくくなり、顎の骨が徐々に吸収されて痩せていくことがあります。骨の吸収が進むと、顎の神経が圧迫されてしびれや違和感が現れるケースも見られます。
インプラントオーバーデンチャーは、インプラントを介して噛む力が直接顎の骨に伝わるため、骨の吸収を抑える効果が期待でき、このようなお悩みの予防に有利な治療法です。
なお、骨の吸収が著しく進行してしまった場合は、インプラントを埋入するための骨量が不足し、骨造成(骨を増やす処置)による対応も困難になることがあります。入れ歯に違和感を感じられた段階で、お早めにご相談ください。
インプラントオーバーデンチャーは、インプラント治療と入れ歯治療の両方に精通していることが求められる治療です。
当院では補綴歯科学会認定医と口腔外科専門医が在籍しているため、入れ歯の設計からインプラントの埋入まで、すべての工程において、精度の高い治療を実現することができます。外科処置に不安のある方には、静脈内鎮静法を併用した治療もご提案可能です。
型取りから完成まで、一般的には1か月半〜2か月程度かかります。複数回の噛み合わせ確認や試適が必要なため、適合精度を高めるための時間としてご理解ください。完成後も装着感の微調整を行います。
使用状況やお手入れの状況によりますが、一般的には3〜5年程度が目安とされています。樹脂素材は経年的に劣化や変色が起こるため、定期検診で状態を確認し、必要に応じて作り替えをご提案しております。
下顎では2本、上顎では4本が標準的な本数です。ただし、顎骨の量や質、噛み合わせの状態によって必要な本数は異なりますので、CT検査を含めた精密な診断のうえでご提案いたします。
可能です。合わない入れ歯を無理に使い続けますと、顎堤や残存歯に悪影響が及ぶ可能性があります。調整で対応できるのか、作り替えが望ましいのか、まずはお口の状態を拝見したうえでご提案いたします。
保険の入れ歯は使用できる材料や設計に制限があり、床の厚みや維持装置の選択肢が限られます。自費の入れ歯は材料、設計、製作工程に制限がなく、金属床やノンクラスプデンチャー、インプラントオーバーデンチャーなど、患者様の状態に合わせた多様な選択肢をご用意できます。